オーストラリア滞在最後の数週の間通っていた英語学校が破綻したらしい。
この学校は、日本でもおなじみの某大手英語学校のシドニー校。何を 隠そうこの私は、大学を卒業して間もない頃、同英語学校に勤務していたことがある。 当時は英会話ブーム最盛期で、経営破綻した N 、現在も健在の A とこの学校が全国展開の大規模経営でその名を馳せていた。
余談だが、私はこのうち残念ながら破綻した N の出身。大学入学と同時に通い始めたが、自由予約制、つまり自分のレベルのクラスが空いていればいつでも通えるというシステムも助けてか、もはや最終学歴は大学ではなく N と言っても過言ではない程、熱心に通っていた。その甲斐あってか、決して安くはない授業料の投資額は確実に回収できる程、 N で学んだスキルはその後の人生に生かされたと自信を持って言える。多くの人が志半ばで挫折する中、 N が 30 余年の人生において最大のリターンを生んだ投資の一つとなったことは実にラッキーだと思っている。
在豪中、しかも最後の数週間この学校に通った主な理由は以下の通りである。まず第一に、私は就労目的で雇用主がビザのスポンサーとなりシドニーに渡り、 13 ヶ
月のシドニー滞在中は、この街の高騰しきった家賃に圧迫され、さらにアフター5を満喫し難い時間帯勤務という仕事の哀しい性にも所以し、自宅と会社の往復
以外ほとんど楽しみを見いだせず過ごしていた。この何かと時間的制約の多い職場を退職後、約一ヶ月の国内在留猶予期間が設けられた為、「このまま帰国し
オーストラリアの思い出は仕事一色で最悪」という事態を回避するべく、最後にワーホリ・学生気分を味わおうと試みた次第である。第二に、英国への進学を考
えていた私は、 N で鍛えた英語力を証明するべく国際基準の英語検定ひとよんで IELTS を受験する必要があったが、この試験に関して限りなく無知に近かったので、試験準備を兼ねてプチ留学体験に踏み切った。そして日本でも知られたこの学校を選んだのは、元社員と言ったら入学金 250 ドルが全額免除になったこと、そしてそこそこ名前が知られており、見た所経営もしっかりしていると思ったためであったが、今となってはそれはまやかしだったようだ。
私が通ったのは EAP という進学準備クラス。 IELTS 対策コースを希望したが、私にはレベルが低すぎるということでこちらを紹介された。初日に教室に行くと、他の生徒 10 名程は既に7週間だか授業を共にしていたらしく、皆仲睦まじくやっている。クラスの半分は韓国人、日本人は自分を含め 2 名、他南米が 2 名、ヨーロッパ 2 名
というメンバー構成だった。このようなグループでの英語の授業は初めての体験だったが、授業の内容はさておき、学生たちのモチベーションの高さは非常に良
い刺激となった。進学準備クラスというだけあり、私を除く全員がオーストラリア国内の大学ないしは大学院への進学を目指していた。オーストラリアもイギリ
ス同様、英語を母国語としない学生の入学には IELTS のスコアを課しているが、このような語学学校で一定レベルのコースを一定基準以上の成績と出席率で修了すると、提携している大学へ IELTS なしで入学が叶う取り計らいがあるようだ。しかし、この一定基準以上の成績と出席率というのがなかなか厳しく、個人的には IELTS を受験する方がはるかにラクで安上がりなのでは、と思うのだが...。 IELTS のスコアが大学側の基準に満たない学生にとっては、このような語学学校は救世主的存在なのであろう。
結
局3週間通ったら年末年始休暇に入り、私はそのまま帰国。未消化の2週間分は、半年以内に消化するという条件で保留にしてもらっていたのだが、これは払い
戻されるのだろうか...。まあ正直、半分捨てたつもりの2週間だったから、ムキになるつもりもないが(私らしくない)。
ク
ラスメイトもほとんど卒業してしまったようなので、誰か捕まえてまずは現状の把握を急がないとね。何人かはオーストラリアの大学への進学目的で渡豪したけ
ど、EAPコースを受けながら「やっぱりオーストラリア違う」と思って国に帰ったとも聞いている。うん、わかる気がする。あの国は、やはり遊びに行くとこ
ろってイメージだな。腰を据えるつもりなら、住みやすいとは思うけど。そのつもりになれるか?が問題。
ロンドンと関係ないけど、留学つながりでつぶやき。
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