2011年2月25日金曜日

修士論文のテーマ。


修士論文のテーマを土壇場になって変更した。

論文自体の提出期限は8月末なのだが、Proposal(題目、リサーチテーマ、仮説や具体的な調査方法など) の提出の締切が1月の末に設けられていた。
『このテーマを極める』という強い意志を持って入学してくる学生もいる中、特に何も決まっていない私のような人は、『授業もまだ1/4残っていて、提出も半年以上先なのに、こんなに早く決められないし』と不満をぶーぶー言いながら、ないアイディアを無理矢理絞り出して題材を考えたものだ。
1月末の締切前は、何を書いていいかわからないのに、かなり具体的なproposalを提出しなくてはならず、毎日かなりしんどかった。

私は会社員を長くやっていて、特に自分がいたような米国主導の新自由主義の色濃い企業経営に辟易しているので、ビジネスのあり方を開発や環境に絡めて書こうと考えていた。しかし、これではテーマがかなり広く、具体化を迫られた。しかし、関連するような授業をまだ受けていないので、セオリーや既存の研究についても情報に乏しく(先回りして調べれば良いのだが、そんな気力はなく-_-.) なかなか的が絞れず。
結局、締切の前日に苦し紛れに『データや情報にアクセスがしやすい』テーマを選び、proposal も1時間程度で半ば強引に完成させたのだ。

それから1ヶ月。この間に、大学側は学生たちの提出した proposal を元に、一人一人にそれぞれ dissertation tutor をアサインした。Tutor は、いわゆる論文の題材や内容、書き方のアドバイスをしてくれる役割で、それぞれのテーマに適切な教授陣があてがわれる。私にも提出したやけくそテーマを元に、担当教員がついた。

今週は担当教員と proposal についてのミーティング、という段階になって、先に提出したテーマをほぼ全撤回。
理由は、日本にいるブレーンに、『おもしろくない』と言われたから(笑)。
うん、確かに簡単だけどおもしろくなさそうなテーマだった。

で、何に変更したのかというと、それはここには書かないが、ビジネスなんて微塵も関係しない別件。
結局は最初にひらめいたテーマに戻したといったところ。
情報の availability (この単語の訳し方にいつも迷う) がビミョーだったのと、Research Question (要は何を明らかにするためにこの論文を書くのか?)が自分の中でまとまらなかったので、結局一度は忘れ簡単な道に走ったのだ。
しかし先週末、半ば衝動的に変更を思い立ち、これまた1時間程度で proposal その2を作成し、月曜に担当教員を襲撃。いきなり『替えます』と申し出たが、幸いにこの修正案も同じ担当教員の専門分野だったため、特に問題なく事が運んだ。
実のところ、この担当教員の専門と合致するというのも、躊躇なく変更に踏み切った一因だった。

期せずして、新しく決めたテーマが今ちょっとニュース紙面を騒がせている。
タイミング的にも、内容的にも、実にホットなテーマを選ぶ事ができたかも?
教員にもそう言われた。
いつもアイディアをくれるブレーンに感謝。
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2011年2月20日日曜日

焦燥


風邪で2日ばかり寝込んだ。
思えば木曜日の朝、なんとなく目覚めが悪く、朝8時半の授業に遅刻したのが始まりだった。
昼前になると急に眉間のあたりに違和感を覚え始め、午後にはくしゃみを始め、3時の授業はもう悪寒との闘いだった。
徐々に体調が悪化していくのを体感できる、珍しい体験だった。

夕方5時に帰宅し、そのままベッドへ倒れ込み、気がつけば日付が変わる頃。
風邪薬がないのでバファリンを飲み、節々の痛みと闘いながら、翌日昼まで眠り続ける。
課題でかなりテンパっている時期に寝込んでいることで、眠りながらかなりの焦りに見舞われる。
夢ばかり10本以上見ただろうか。尚更体力を消耗している気がした。

8年勤めた会社で病欠はわずか一回だけの私が、あっさりインターン先に「体調不良で休みます」の連絡を入れた。要はその仕事が好きではないんだと確信した。

よれよれの状態ながら、いつもはインターンのため行けない某教授のオフィスアワーにプレゼンの相談に行った。
これが失敗だった。
世の中には、どう転んでも相性が合わない相手というのが何人かはいるのだろうが、私にとってはこの教授がまさにそのひとりのようだ。
相談に対して答えをもらうどころか、代わりに精神的打撃を受けてあえなく帰宅。さらに衰弱。
おかげでやらなければならない課題がさらに山積してしまった。

そんな状態の中、具合が悪くて本を読むことも出来ない自分の無力感に絶望し、久しぶりに泣いた。
他人が同じ状況にある場合、『今はゆっくり休んで体調回復に努めなさい』的なアドバイスをするところだろうが、自分の身になるとそうはいかない。
だってやらなくてはならないことが山のようにあり、寝ている場合ではないのだ。

結局もう一晩寝続け、無理矢理熱を下げた。
体調は楽になったけど、あきらかにテンパッている余裕のない自分がイヤだ。
私はこれを LSE syndrome と名付けたが、果たしてこれは適切だろうか?
何故、自分ひとりがこんなに焦っているのだろう?
周囲の学生も同じなのか?では、どうしてそんなに飲み歩いたり遊びに行ったりする余裕があるの?
今の自分は明らかに生活を楽しんでおらず、義務感と焦燥感と自己嫌悪の連鎖に陥っている。

この先、楽しいことがいろいろ待ち受けているのはわかっていながら、それらに向けてワクワクしていられないのももったいない。




なんとかしなくては。どうしたらいいのだ。
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2011年2月17日木曜日

パワポ講習


先日訪れた St. James's Park にいたリス。
くわえてきたドングリを土に埋めて隠したーー。
超かわいいいいいい♡


さて、LSE のコンピューター講座、パワーポイントでプレゼンテーションを一段格上げしよう!みたいなのに参加してみた。

スライド作成の基本操作編のようだったが、パワポの講習は受けた事がなかったので、目から鱗の機能がいろいろだった。
なんか、久々に、実用的な機能を学んだ気がする...。妙に新鮮。
そして、これまた久しぶりに、なんかこう、手応えのある収穫を得られた気分が嬉しい♪
(社会科学は答えがないので、基本いつも不完全燃焼なため)



期末に(4週間後)プレゼン一件抱えて、今週から準備に取りかかっているので、早速参考にしよう。
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2011年2月16日水曜日

Social Entrepreneur


授業でこの人に会う機会があった。

http://robynscott.org/

Business Model Innovation という、Management 学部のモジュールを横入りして受講している。
この日のテーマが Social Entrepreneur (SE) で、実際に現場で活躍する人を招いてプレゼンをしてもらったのだ。


なんというか、いろんな意味でインパクトのある人だった。

理由1:イギリス人のスタンダードを考慮すると、傑出した美人である。しかもスタイルも良けりゃファッションセンスも抜群。

理由2:上記ウェブサイトの Bio にも触れられているが、ボツワナ育ちでジンバブエの高校(に相当)卒。日本人的には、このきれいな人とボツワナはともかくジンバブエが結びつかず、軽く衝撃。

理由3:とにかくなんだかいろんなことやってる。ケンブリッジを出た後、FT (Financial Times) で物書きをしてみたり、その流れで本出したり、アフリカで SE に従事したり、social media を介した人脈ビジネスを展開したり... マルチタスキングが苦手(というか敢えて避けている)私としては、頭の中がどうなっているのか割って見てみたい。

理由4:プレゼンが上手い。いわゆる、字がずらずらの陳腐なものではなく、視覚に訴える、ストーリー展開型のプレゼンテーションが、私としては気に入った。人により好みが異なると思うけど(頭が柔軟ではない人には理解が難しいかも?)自分が目指したいプレゼンの形に近い。黒と赤基調の色使いもグッド。

理由5:毎度のことだが... さらにwiki で検索すると、1981年生まれ。まだ30前か...。うーん、見た感じ、自分と同じくらいかなと踏んだのだが(汗)。自分が30の頃って何していたよ?
いや、20代は資金調達に従事するため、人生すべて10年遅れと決め込んだからまだ大丈夫(開き直る)。


プレゼンの中で印象的だったのは、SE の話から派生させ、人と人とのつながりを強調していた点と、さらには何百年単位の大きな時間軸の中での各人の人生(せいぜい90年くらい)の占める時間枠を視覚で認識させていた点。バイトのシフトみたい。私がこの時間生きたら、私が死ぬ前に次の人が生まれて引き継ぎして、はいお疲れさまでした、みたいなのが続くイメージ。妙に納得。

授業の後に会食の時間があった。
それにしても、ああいうきれいな人はどうして皆ベジタリアンなんだろうね?
肉を食べるとあの体型を維持できないとでも?
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ロンドンで家探し 2


前回 ロンドンで家探し 1 の投稿をした後、一緒に家探しをしたパートナーから『内容をはしょり過ぎ』と指摘があった。確かに、実際の家探しプロセスをかなりはしょった感があるので、もうちょっと書いてみる。

エリアは Canada Water と決まったものの、イギリスでの家探しは経験がないので、どこから着手するべきかまずいろいろ検討した。インターネットで調べたり(gumtree.com など)もしたが、結局は現地の不動産屋を訪問した。また、日本人は日系の不動産屋で斡旋してもらっていることが多いという話を聞いたので、何軒かネットで見たりもしたが、日本人が多く住むのは中心部か北部、西部なのか、どこもオフィスがそのエリアに集中していて、Canada Water のある南西部はカバーしていない(していても薄い)様子。

Canada Water 駅近くの Surrey Quays Shopping Centre 2階にある不動産屋を突撃訪問。
事前に不動産屋攻略法をチェックしていたパートナー。一軒目では予算低めで相談すると、Canada Water 辺りではその金額では無理で、South Bermondsey なら、と提案された。
いや、しかし Canada Water にこだわりたいので却下。
二軒目で首に入れ墨の入った営業マンのテリーと出会う。『やはりCanada Water 徒歩圏は週230ポンド以上出さないとないぜ』と言いつつ、周辺地図に家賃相場を書き入れた自作の家賃相場マップ的なものをいただいた。


テリーの紹介で、Canada Water 駅徒歩8分くらい、Rotherhithe 駅近くの1 bedroom を一軒見にいった。
(全く余談の内輪ネタだが、IIIR は Rotherhithe 駅近く、住宅地のど真ん中にオフィスがある)

テリーが10分近く遅刻してやって来た上、月々950ポンド(13−4万?)の家賃の割に部屋がかなりコンパクトで、可もなく不可もなくといった所だった。
アーティストとSE の夫婦が暮らしていたが、子供が生まれるために越すようだった。
パートナーは、『このクラスの人たちでもこの家賃が払えるんだ』のベンチマークを得たようだった。((でもこの人たち共働きよ...

不動産屋テリーのアドバイスもあって、ターゲットエリアに Deptford と Greenwich を含めることにし、この日は Greenwich の視察に行く予定だった。
その前に、若干渋るパートナーを引っ張って、もう一軒Canada Water の不動産屋を当たることにした。
アジア人のエージェントに、条件に合うような物件を2つ紹介された。ひとつは Canada Water、SQ Shopping Centre 近くの Greenland Dock 沿い、もうひとつは新たにエリア拡大で考慮された Deptford Bridge。どちらも同じ家賃。私は絶対 Canada Water 推しだったが、Deptford Bridge も条件が良さそうだったので、両方見学のアポを入れた。

ちなみに Greenwich はかわいらしい街だが、やはり観光地で、大型スーパーがない、人が住む所は少し交通機関から離れている、そして家賃が高いの三重苦で却下になった。


日を改め、二軒目の不動産屋を再訪し、アポを入れた2軒の物件を見学した。
一軒目は期待の Canada Water - Greenland Dock。立地は最高。
が、、蓋を空ければ、今住んでいる中国人があまりにも汚く暮らしていることが災いし、決して魅力的な部屋ではなかった...。人間はこんな空間に生息できるのか?と悩まざるを得ない程、ありえない住環境...。他、長い階段を上がらないと部屋に辿り着けないのもマイナス。
気を取り直して二軒目の Deptford Bridge へ。ここは、噂には聞いていたが、現在開発まっさかりの新興住宅地。幕張のパティオスを彷彿とさせる。DLR の Deptford Bridge 駅前一体が、真新しいコンプレックス。そのうちのひとつのビルの2階だった。
その前に見た Canada Water の部屋があまりにもお粗末だったせいもあり、セキュリティ完備、ジム/プール付き、オールフローリングのこの部屋が一際輝いて見えた。都心部から離れるが、パートナーは DLR 一本で会社へ行けるし、バス停も近い。自分的には窓の外に障害物がないのが大きかった。

Canada Water が第一プライオリティだったはずだが、結局この Deptford Bridge の物件に、帰り道にすんなりサインした。
日本の実家を買った時もそうだったが、第一印象ですぐ決めるのは悪くないと思っている。
さて、これから賃貸のための Credit check やらが始まる。(といっても私は無職なので、関係するのは大方パートナーさんだけど)

サインしたはいいが、Canada Water にこだわっていたので、Deptford Bridge エリアの知識が皆無。帰宅後パートナーはいろいろネットで調べたりしていたようだが、概ね満足のようで安心。
私ですか?モノに満足したので、この際立地は妥協する。SE の郵便番号に変わりないし。
なにより、ロンドンには変わりないのだ。

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2011年2月12日土曜日

ロンドンで家探し 1

実は引っ越しを考えていて、最近物件の物色をした。

RCWのCWはCanary Wharf であり、同時に Canada Waterでもある。
Canada Water というのはロンドンの東南エリアで、中心部からだと東京で言うと豊洲みたいな感じと勝手に思っている。
私はこのエリアに10年以上前から目をつけていて、ロンドンを訪れる度に物件と相場のチェックも怠らなかった。
1ポンド=250円の時代にはどうなることかと思ったが、昨今の家賃相場を見るとまだ現実として受け止められる数字だ。

Canada Water の魅力:
- 水のある風景(子供の頃から海の近くに住んでいるので水のない生活に違和感を感じる)
- 交通の便。Jubilee line, overground, bus もたくさん。
- Surrey Quays Shopping Centre
- 治安も良さそ
- 対岸にCanary Wharf

というわけで、今回ついにロンドン定住実現を目前に家探しを始めた際も、真っ先に向かった first and only choice は Canada Water...。
いざ見てみると、都心から30分以上(バスだと。地下鉄だともうちょっと近い)、広さ、駅からの距離等考慮すると、やはり高いよね。。

1 bedroom の相場がおよそ週230-250 ポンド、月々14-5万。プラス電気ガスに税金。東京で家を借りた事はないが、これって高くないか?豊洲の1 bedroom もこんなにするのか?

都心部のKing's Cross で 2 bedroomに住んでいる友人は、週250くらい払っている様子。つまり2人で500ですか。30万円コースよ。便利だけど、あの大きさで...。
ちなみに、都心部 Holborn のLSE の宿舎は個室で 週180だとか。占有キッチンのついたStudio だと週200コース。払える諸君はリッチだ...。
私の今の家は中心部からバスで10分くらいの南側で個室週120強。キッチンをほぼ独占と考えれば納得できる価格だが、それでも7−8万か。

東京は高くて住めないって言うな。ロンドンも高いぞ。
もっと言っちゃうと、シドニーもロンドンと同じくらい家賃高いぞ。オーストラリアのくせに。土地余ってるくせに。

で、本題。Canada Water で2軒実際に物件を見にいったが、まあ、、日本人は小さい部屋に住んでいるとよく言われるが、イギリス人も小さい部屋に住んでるよ(笑)。

Canada Water は、テムズの対岸の Canary Wharf 、いわゆるお台場まで地下鉄で一駅。よって、お台場の金融マンらが居を構えることも、家賃相場高騰の要因と言えるのか。

2軒目を見て、さらに不動産屋テリー自作の『家賃分布マップ』を頼りに、ターゲットエリアの拡大を決めた。

つづく。

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DAY... 忘れた。最近の出来事総括。

久々の更新となってしまった。

このブログを読んでくださってご縁のあった方と、ロンドンでお会いする機会があった。
ノリで開始した RCW(原題:Canary Wharf への道)が、こんな形でどなたかのお役に立つことができるとは、嬉しい限り。
梅干しをいただいた(感涙)


日本から(初の)客人があった。
一週間半、学校以外の時間はほぼ一緒に行動していた(=勉強していない)。
その間、

①Environmental Regulation の 3,000 word essay (assessed)
②同じく presentation
③Business Model Innovation at BOP の 1,000 word essay (unassessed)

以上3点の due date が2日間に集中し、かなりしんどい日々となったが、なんとか乗り切った。
というか、①のpolishと②は全面的に客人に大方片付けてもらったという噂も(ぷつっ


そのお客さんの事情で、ちょっとした食事制限が伴う一週間半だった。
(イスラムとかではない)
帰ってしまった直後から、堰を切ったように普段の食生活へ逆行。
これを反動と呼ぶのか、、今市販のチョコレートを食べ過ぎかなり気持ち悪い。。うう。。。




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