修士論文のテーマを土壇場になって変更した。
論文自体の提出期限は8月末なのだが、Proposal(題目、リサーチテーマ、仮説や具体的な調査方法など) の提出の締切が1月の末に設けられていた。
『このテーマを極める』という強い意志を持って入学してくる学生もいる中、特に何も決まっていない私のような人は、『授業もまだ1/4残っていて、提出も半年以上先なのに、こんなに早く決められないし』と不満をぶーぶー言いながら、ないアイディアを無理矢理絞り出して題材を考えたものだ。
1月末の締切前は、何を書いていいかわからないのに、かなり具体的なproposalを提出しなくてはならず、毎日かなりしんどかった。
私は会社員を長くやっていて、特に自分がいたような米国主導の新自由主義の色濃い企業経営に辟易しているので、ビジネスのあり方を開発や環境に絡めて書こうと考えていた。しかし、これではテーマがかなり広く、具体化を迫られた。しかし、関連するような授業をまだ受けていないので、セオリーや既存の研究についても情報に乏しく(先回りして調べれば良いのだが、そんな気力はなく-_-.) なかなか的が絞れず。
結局、締切の前日に苦し紛れに『データや情報にアクセスがしやすい』テーマを選び、proposal も1時間程度で半ば強引に完成させたのだ。
それから1ヶ月。この間に、大学側は学生たちの提出した proposal を元に、一人一人にそれぞれ dissertation tutor をアサインした。Tutor は、いわゆる論文の題材や内容、書き方のアドバイスをしてくれる役割で、それぞれのテーマに適切な教授陣があてがわれる。私にも提出したやけくそテーマを元に、担当教員がついた。
今週は担当教員と proposal についてのミーティング、という段階になって、先に提出したテーマをほぼ全撤回。
理由は、日本にいるブレーンに、『おもしろくない』と言われたから(笑)。
うん、確かに簡単だけどおもしろくなさそうなテーマだった。
で、何に変更したのかというと、それはここには書かないが、ビジネスなんて微塵も関係しない別件。
結局は最初にひらめいたテーマに戻したといったところ。
情報の availability (この単語の訳し方にいつも迷う) がビミョーだったのと、Research Question (要は何を明らかにするためにこの論文を書くのか?)が自分の中でまとまらなかったので、結局一度は忘れ簡単な道に走ったのだ。
しかし先週末、半ば衝動的に変更を思い立ち、これまた1時間程度で proposal その2を作成し、月曜に担当教員を襲撃。いきなり『替えます』と申し出たが、幸いにこの修正案も同じ担当教員の専門分野だったため、特に問題なく事が運んだ。
実のところ、この担当教員の専門と合致するというのも、躊躇なく変更に踏み切った一因だった。
期せずして、新しく決めたテーマが今ちょっとニュース紙面を騒がせている。
タイミング的にも、内容的にも、実にホットなテーマを選ぶ事ができたかも?
教員にもそう言われた。
いつもアイディアをくれるブレーンに感謝。
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