2012年3月19日月曜日

Canary Wharf Week 1 総括


憧れの Canary Wharfで就職し、最初の一週間を早速振り返ってみよう。

初日に出社すると、PCやモニターのセットアップが完了しておらず、上司(この仕事に私を引っ張ってくれたX)、向かいの席のA(同じチームではないが非常に関連の深い仕事をしている)と、同じ日に入社したもう一人のチームメンバーのLと4人で、会社所有のカフェテリアへ行き、コーヒーを飲みながら世間話をし一時間程費やした。本来なら、面接に登場したもう一人の同僚Kがいるはずなのだが、一週間前にラグビーをしていて脚を複雑骨折したとかで、長期療養中だった。Xのことは知っていたが、AとLから自己紹介めいた発言はなく(もしかしたら私が出社する前に既に済んでいたのやもしれん)、会話の端々から彼女らの正体を探ることとなった。私以外は全員イギリス人なので、当たり前だがイギリス人のスピードで英語を話す。私はロンドンにいながら、長らくどっぷり日本語環境に浸かりまくっていたため、正直質問されている内容を100%理解できているかも怪しかったが、ここでつまずいていては先がないので、とりあえずわかったような顔をして座っていた。しかし会話の中で頻出するイギリス人独得のフレーズと思われる言い回しや単語をこっそりカタカナでメモり、後で辞書を引いたりして。これは、この一週間ずっと続けているもはや習慣。

ちなみにオフィスは11階の窓側で、上の写真の通りO2が見えたりと眺望は申し分ない。しかし手前に建設中のビルがうちのビルより高くなるらしく、この眺望とお別れするのは時間の問題かと思われる(哀)。会社全体でこのビルの7階から12階迄を占拠している。7階はほぼ全域カフェテリアと座るスペースで、8階以上がオフィスのようだ。

私を知らない人のために簡単に説明すると、この仕事は金融情報サービスベンダーのコンテンツオペレーション部門に属する。10年くらい前、住宅ローンを組めるようとりあえず何でもいいから正社員の仕事を探していた時に、いつかロンドンに行った時に日系の銀行などに就職するのに有利なように、という理由で入った前職の某社と全く同業の競合。振り返ってみればあの時の選択がまさに功を奏し、策略通りロンドンで同じ業界に就職できたわけです。

初日のお昼前から、早速業務に関する説明が始まった。まずはイントロ、"Overview of Financial Market" という、主に金融経験のない新入社員向けに用意されたスライドだったが、ハッキリ言って私にはわかりきっていることばかりだったので、一応頷きつつも適当に流しておいた。もっとも、10年くらい前に初めてこの業界に入った前職の某社ではこういう説明は誰もしてくれなかったので、実は今更『そうだったのか!』という発見もちらほらあった。その後も一週間を通して "Overview of Estimates" やら、様々なデータコントリビューターの種類やらテーマ別、またNYにいる担当者がWebexでプロダクトやサービスの説明をしてくれたけど、製品も以前いた会社のものと大差なく、私にとって新しい内容は特になかった。プロダクト、ツールや呼び名こそ違えど、ロジックは同じ。データの説明に関してはむしろ、私のほうが詳しいだろう、と思う内容も多かった。しかし、2年半のブランクの間に忘れていたり変わっている部分も多少あったし、何より最初から期待値を上げるよりは低めからスタートした方が評価の面で何かとお得かなと思い、今のところ黙って聞いている。

反対に同期のLは、前職で一応金融情サ関係にいたものの、このての内容にはまったく素人。若さもあってか(といっても20代後半)、初心者にしては理解は良い方に思えるが、彼女がこちらからすれば「わかりきった」質問をするため、私にとってはかなりスローペースでトレーニングが進んでいる。こちらは言葉のハンデがあるので、最初から頑張りすぎるよりは「余裕」なペースで抑えておけるのは良い点だが、そろそろ若干のフラストレーションが生じてきたので(そして上司のXもそれに気づいているようである)、来週から低い方に足並みを揃えるのはやめ、個人的に先に動こうかと考えている。今まで日本の市場しか見ていなかったので、EMEA市場の動き方や働き方は違うだろうし、ぼちぼち新しいワールドを見られる頃かと期待している。

今になってわかったことと言えば、グローバル企業における時差の重要性。日本で働いていた時分は、ロンドンと9時間、NYとは14時間の時差があり、リアルタイムで会話する機会がほとんどなかった。こちらが動いている時に向こうは休んでいるため、メールを出しても返信を丸一日待たなくてはならない。ロンドンとNYは今は時差4時間。当たり前のように電話で会話し、メールは即答。しかもこの人たちみんな同じ言語で簡単に通じ合う。これじゃ、北米グローバル事業の事業の多くが欧米間で決定し、日本を含むアジアのプロファイルが低く、欧米のおまけ化してしまうのは仕方なし、と思えた。

一週目は久々に英語をシャワーのように浴び続けるのが不必要な疲労に繋がった感があるが、業務自体は楽勝で、全く苦労なく終了した。2週目〜当面の目標は、とっとと自分なりの業務遂行方法を確立し自信を高めることと、上司の親バカ話に適切な相槌を打てるようになること。

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