2013年4月14日日曜日

London City Airport


これから一週間、Venezia へイタリア語の勉強に行ってきます。
いわゆるプチ留学ってやつですか。

海外旅行はだいたい Heathrow、または Gatwick、Stanstead からですが、
今回初めて、London City Airportを利用しています。
自宅から近いので、常々試してみたいとは思っていたのですが、
やっとその機会が訪れました。

まー、これがとんでもなく快適!

まず、自宅から電車で30分足らず。週末なので片道1.5ポンド。
ヒースローは片道2時間みないと安心できないし、
ガトウィック、スタンステッドも遠い上に電車代高いし、
これはこれは信じられないお手軽アクセスです。

駅ビルを出たら一直線でチェックインカウンター。
ちょっと早め(と言っても飛行機の一時間半前)に着いたら、
チェックインカウンターに並んでいるのは約3人。待ち時間3分。
続いて、すぐ横のエスカレーターを上がったところにあるセキュリティもすいすい通過。待ち時間ほぼゼロ。
電車を降りてから10分足らずで出発ロビーにおりました。

このロビー、待ち合いスペースが広く、椅子もたくさんあって、
さらにフリーWiFi。快適そのもの。
ヒースローT3のような暗くてゴミゴミした場所とうってかわって、
自然光が入る明るい空間です。

今こうして一時間以上余ってしまった時間に空港レポを書いております。

チェックインカウンターは各社3つくらいしかなかったので、
もしかしたらぎりぎりに到着したらかなり並ぶのかもしれませんね。

残念ながら帰りはガトウィック着です...(哀)。遠いな。
これからは、シティエアポートに就航している便を利用できる場合は、
料金ちょっと上乗せしてでもぜひとも利用したいと思います。

では、イタリア語の復習でもしよう...。




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2013年4月12日金曜日

空の旅 バース〜ブリストル


先週末、人生初、気球に乗ってきました。

昨年夏ブリストルのバルーンフェスタにて乗るつもりで予約したのですが、
当日は風が強くてキャンセルになり、あえなく一泊し早朝とんぼ帰り。
乗船権は購入した昨年5月から一年間有効なので、そろそろ計画しなくては。
寒く暗い冬を抜けたこの時期に再チャレンジ。

こちらの会社を利用しました。http://www.baileyballoons.co.uk/index.html

飛行はブリストルで夕方17時から。天気予報を見つつ、土曜日に予約。
天候により飛行が可能か否か、当日の14時までわからないと聞いており、
14時過ぎてからロンドン出たら相当ぎりぎりじゃん... と懸念していたところ、
念のため家人が午前中に連絡を入れてみたら、あっさり「今日は大丈夫です」の返事。
しかも、飛行場所がブリストルからバースに変更しますとのお知らせ。
ブリストルよりバースのほうが近いし、何よりバースの観光もできるとあって、これは嬉しい。
昼過ぎの電車でロンドンを出て、15時ごろバース着。
私は15年ぶり?!のバース。
記憶にあるのは雨降りの暗いバースだったので、
今回明るい空の下で活気ある町並みを見ることができて良かった。
天候のせいもあってか、想像以上ににぎやかで気持ちの良い街で、
イギリス地方都市に興味皆無の私も、あらちょっと住んでみてもいいかも?
とすら思ってしまった。
(ちなみに地方都市への興味を壊滅させた犯人は、昨夏訪れたブリストル)

名物のローマンバスは行列が長く、入場料も高いのでパス。
おみやげ屋さんだけ物色。
ラテン語版のハリポタを発見。さすが~。


ガイドブックでおなじみの、円い広場を囲むように建物の建ったサーカス、
芝生を囲む弧を描くような建物クレッセントなどを見つつ歩く。
気候が良いのでピクニックを楽しむ市民が多数。


さらに歩いていたら、こんなふうに幹が倒れた木を発見。

倒れているけどしっかり育っている。
枝葉は日光を求めて伸びて行くと小中学校で習った覚えがありますが、
この年になってその事実を改めて認識しました。
百聞はナントカってこのこと。


さて、集合時間の17時前をめどに、今朝教えられた飛行場所へと向かう。
指定された場所は、だだっ広く何もない草原を想像していたら、
行ってみると普通の芝生の公園。
ここでも市民がピクニックしている。
え、こんな人いっぱいのところで飛ぶの??

間もなく気球運営会社のバスが次々に到着。
まもなく我々のBailey Balloonsの車も、ブリストルから他の乗客と気球一式を乗せてやってきました。

挨拶をして、内心まさかまさかと思いながら観察していると、
ピクニックする人たちの合間を縫うように、空いた空間に次々と機材を下ろし、気球の準備が進んでいくではないか。


すぐ側で別の気球会社が先に準備完了し、あれよあれよという間に飛んで行ってしまった。

乗客の我々も、準備に駆り出されます。
まず、みんなで気球の風船の部分を広げる。

エア注入。手前で風船持ってるのも乗客。
だんだん膨らみ...
ファイヤー注入。

ついに立った!

風船が膨らんで籠が立ち上がったら、すばやくよじ登るように乗り込みます。
気球はMAX12人+操縦士1名が定員といったところか。

気球会社のスタッフは、操縦士1名と、車で気球を追いかけて着陸後撤収の際に合流する地上スタッフ2名、計3名でのオペレーション。
インストラクションは離着陸時の座った姿勢だけ。安全ベルトも何もありゃしない。
地上部隊の2人に見送られ、あれよあれよという間に地面から離れ、
気がつけば下の世界がどんどん遠くなる...。


離陸時は全員座るよう指示がありましたが、一度地面を離れてしまえば起立OK。
自分の乗っている気球の陰が、自分から離れたところにくっきり。
不思議な感覚です。

バースの街並。
先ほど歩いてきた駅からの道、サーカスやクレッセントを空から一望。
右を流れているのはエイボン川。この川がこの街を作ったのだな。

20分ほどでバースの街は遠く見えなくなり、眼下は一面畑の風景。
上空は実に静かで、地上がいかに騒音で溢れかえっているかがわかります。
飛んだのが夕方6時くらいなので、だんだん陽も落ちる時間帯へ。

飛行中は、みなそれぞれに写真を撮ったり、景色を眺めたり。
先述の通り、乗っている籠の外壁以外は安全ベルトも柵も何もないので、
自己責任で籠から落っこちない程度の活動を楽しみます。
ちなみに籠の高さは、上のほうの写真でわかるが、成人男性の胸元あたり。
外を眺めるだけならさほど危険は感じません。


ちなみに、気球の仕組みについてまったく無知の私は、
バースから飛んで、バースの同じ場所に戻って着陸するのだと思っていました...。
飛んでみてわかりましたが、そんなの到底無理な話で、行き先は風任せ。
バースから電車で30分くらい離れたブリストル方面へ飛び、
着陸許可の下りている適当な空き地に着陸。
帰りはブリストルまで送ってくれるというシステムでした。

眼下に動物たち。羊の放牧や、おそらく野生のウサギも確認できます。

かれこれ1時間くらいが経過したでしょうか。
ぼちぼち着陸地点の捜索が本格化。

高度が下がってくると、風船の中にファイヤー。
結構な音がします。

もうすぐ着陸。林のすれすれのところを通過。

ようやく道路沿いの空き地のような空間に着陸。

が、ここからが厄介。
操縦士いわく、かつて一度着陸したことがあるという、家畜の放牧地なのか、何もない芝生の空間なのだが、道路とこの空き地を隔てる柵の入口の鍵がかかっており、撤収部隊の車が入ってこられない。

20分以上待っただろうか。結局オーナー見つからず、鍵も開かず。
仕方がないので、少し離れた別の空き地まで再度気球を飛ばすことに。
再度気球に熱を入れて、すぐ横で草を食む家畜を横目にまたまた飛行。
飛んでから降りられそうな空き地をロケハンし、降りてから土地のオーナーを探して鍵を開けてもらうという、日本人の感覚では「いやちょっと大丈夫なのか?!」と思うようなオペレーション...。
まあ、風任せの乗り物だと思えば、妥当なんでしょうか。

2度目に降りた空き地のオーナーは間もなく探し当てられ(すぐ側に民家があるので、そこがオーナーの住処だろうと当たりをつけて降りたものと思われる)、着陸間もなく地上部隊が到着。
ちょうど夕陽が沈んで行く中、乗客総出で今度は気球の撤収作業。
風船部分の空気を抜いて、小さくたたみ、さらにそれをみんなで持って車に乗せる。
乗客も体力勝負ですな。

私はというと、日没とともに突如外気が冷たくなり、一気に下がった気温に身体が順応できず、すっかり凍えてしまい、悪いが撤収作業どころではない。
片付けが済んだ後、その場でシャンパンやビールが振る舞われ、みんな飲んでいたが、私一人震えて車の中に逃げ込む始末。
しかし、スタッフの人が車までシャンパンを持って来てくれたので、しっかりいただきました(これには家人も呆れた)。

最後は車で20分ほど走ったブリストルの駅で降ろしてもらい、無事イベント終了。
下船後寒くて凍えた以外は、気持ちよい半日を過ごすことが出来ました。

駅に着いたのは21時ちょっと前でした。今回は泊りません!日帰りです。
ロンドンから買った電車のチケットはバースまでの往復だったので、
ブリストル→バースまでの片道切符を買いに窓口へ行くと、
なんと、係員が無料でブリストル→ロンドンのチケットに交換してくれました。
こんなことってあり?!券売機を使わなくて良かった!
窓口の彼はよほど機嫌が良かったのだろうか...
しかし、こんなことチケット売り場の人の裁量でできてしまうことなのか?

ありがたく浮いた切符代でコーヒーを飲んで寒さと闘い1時間待ち、
22時過ぎにやっと乗った帰りの電車。
たまたま乗った車両の座席には、TVモニターが付いていました。
セカンドクラスでもこんなのあるんだ。ある車両とない車両がある様子。
(ロンドンからあまり国内遠出しないので、鉄道事情に詳しくないのです...)

 Jamie Oliver の料理番組を見て、爆睡しながらロンドンまで帰りました。
しかしこの電車がやれ遅延やら回り道やらで、パディントン着は夜中1時。
家に着いたら2時ですよ。いやいや参った。

2月にエジプトで気球事故があったことは、帰宅してから知りました。
日本の母に「気球に乗ってくる」とメールして出かけたので、出かけている間は随分心配していた様子。
だいぶ遅くなってしまったので、慌てて無事帰宅の連絡を入れました。
しかし、もし事故のことを知っていたら、緊張・萎縮して気球を存分に楽しめなかったかも...。
世の中、知らない事で吉と出ることもあるもんだな、と思いつつ就寝。


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2013年3月31日日曜日

Canary Wharf 就職一周年&ドーナツ


早いもので、夢の Canary Wharf 就職を果たしてから一年以上が経過してしまいました。

念願叶って毎日ウキウキ出社していた日々が懐かしいです。
一年経った今も、まあロンドンで生活している上で、これ以上理想的な仕事環境はないかな、という認識は変わっていません。
ただ、毎日同じ事を繰り返していると、人間心も身体も慣れきってしまうもの。
刺激的要素はすっかり薄れました。

思い返せば昨年3月に就職して以来、興奮期を越えて、現在まで燃え尽き症候群の症状が続いているように思えます。
あまりにも長い間、Canary Wharf で就職することを目標に、そこに繋がりそうなことはいろいろ手を出してあがいてきましたが、いざ達成してさあ次、と考えると、はて自分の人生で、他にたいして何も残っていないということに今更気がつきました。
この目標に直接関連がなかった(正確には、ない、と思って取捨選択で捨に追いやられた)ものたちのことです。
例えば、日本の女子たちが走りがちな趣味やおけいこごとだったり、そういったものを通してできる人脈、特別な資格やスキルの勉強など。
今思えば、興味を持つことへの興味がまったく湧き起こらなかったものたちです。
同じような理由で、大目標が片付いた後、次の目標も見えてきません。
かといって、現状で満足していない今、何か次ぎのアクションを起こさなくては打破できないし。

はて。

この一年しばしば静かに悩みました。
活路を見出せずにいることに悩みつつ、一方で、健康でそこそこ資金もあるのにどこへどう動いて良いかでうだうだと贅沢に悩んでいる自分が情けなく罪深い。

が、ようやく何となく突破口が見えてきた気がするので、まだ有言はしませんが実行に向け静かに動こうと思います。


さて、若干メンタルなつぶやきを終えたところで。
ちょうど就職一周年に差し掛かったとある金曜日、朝の通勤電車で突然思い立ったらしいボスが、ドーナツとコーヒーを買って皆に振る舞ってくれました。


しかし、その場にいたのは一人は葉っぱしか食べない摂食障害の J(これについては以前の記事でも述べた通り、何とかしてあげたいのだが、結局のところ本人の問題&症状が表に出ない&現場を押さえられないので難しい)、一人は万年ダイエット中、残る3人は喫煙でおなかいっぱいのボス本人と私とハンガリー人。
必然的に、私とハンガリー人が4つずつおいしくいただき、残りは通りすがりのラッキーな別のチームの輩が持って行きました。
24時間365日甘いもの絶賛受付中の私は、ランチ代も浮いてそれは良い一日となりました。

クリスピークリームドーナツといえば、以前ちょっと派遣で行っていた新宿の某社の前に支店がありましたが、四六時中人々が行列している印象しかありません。
日本にいた時分にも何度かいただきましたが、ダンキンドーナツを食べて育った私には、行列に並ぶ人々を横目に、いまいちその価値が理解できませんでした。
ロンドンにはそれはもうそこら中に支店があり、行列を目にした事は皆無。
浸透度だけは相当で、スーパーにもクリスピークリーム用のラックが設けられている程のユビキタスっぷり。
かつて住んでいたシドニーの会社の近くにもお店がありましたが、行列どころかいつもスカスカの印象です。
何故日本ではあんなにまで騒がれちゃったんでしょうね?

本題に戻ります。
決して食べ物に釣られているわけではないですが、日々やれアメリカ人と仕事したくない、仕事がつまらん(自分で楽なのを選んだんだが)などとぼやきつつも、仕事中にジャニーズ聴き放題(イヤホンです、もちろん)、ビジネス相手を練習台にイタリア語の練習もできて、たまにこうしてドーナツが出て来る職場、やっぱり恵まれているなあと思う。
収入や待遇、上を見ればきりがないんだろうけど、こういう日々の小さな事に幸せを感じられる心は忘れたくない。

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El Celler de Can Roca 訪問記


前回の記事で私のマスターシェフへの情熱をタラタラと書きましたが、
熱心に視聴を続けた結果、この度、番組内で取り上げられた、
2011年度サンペレグリノ世界レストランランキング第2位 、
ミシュラン3つ星 El Celler de Can Roca へランチに赴くこととなりました。 


ハーフマラソンのために滞在したバルセロナから電車で約一時間強、
ジローナという街にそのレストランはあります。
ランチの予約は午後1時でしたが、遅刻しちゃいかんと思い、
11時半にはジローナ駅着。
駅からお店まではバスやタクシーで行くのが一般的なようでしたが、
お腹を空かせる目的で、我々は歩いて向かいました。
住宅地を抜け、交通量の多い大通り沿いに歩いて20分程度。
お店まで歩いている段階で既に緊張している小市民。

到着したのは12時15分頃で、当然早すぎたわけですが、無問題。
お店の敷地内に脚を踏み入れ、早速中庭でロカブラザーズ次男(ソムリエ)と三男(ペイストリーシェフ)を発見!
常連客か関係者と思われる人たちと歓談していました。
テレビと同じ姿!テンション上がります。
ちなみに、姿の見えなかった長男がお料理の総監督。


中庭のベンチに腰掛けて勝手に待たせてもらっていると、
歓談を終えたソムリエ次男が声を掛けてくれました。
英語は上手なはずながら、スペイン語。
今回のスペイン滞在でスペイン語を話した数少ない機会が、このソムリエとの会話!
ああ、スペイン語勉強していて良かった〜!と安直に歓喜。

待つ間にカヴァを勧められたものの、空きっ腹にカヴァ入れてこの後の食事が台無しになることを懸念し、お水をいただきました。

お天気にも恵まれ、手入れの行き届いた中庭の緑とガラス越しの店内が、
何とも言えない優雅な雰囲気を醸し出し、一層心高まります。

時間になると給仕係がやって来て、中に通してもらいました。
恐らく(間違いなく)全席予約済みで、各テーブルがそれぞれの客を待ち受けるべく、しっかりとスタンバイされています。

着席すると、早速カヴァのサービス。
ランチのコースは135ユーロと165ユーロの2種。
165ユーロはメニューも長く、ものすごい量に思えましたが、
せっかく来たからということで、お高い方を選びました。
ちなみに、テーブル全員が同じコースを選ばなくてはなりません。

我々は、予約時からナッツのアレルギーを伝えてあったため、
一部のお料理は差し替えを手配してくれていいたようです。


電話帳のような分厚いワインリストが数冊用意されていましたが、
我々ワインに明るくない素人には賢明な選択は不能と思われます。
お店の人の勧めもあって、コースの料理それぞれに合うワインが出てくる、
マッチング、いわゆるワインのコースをいただくことにしました。
ただ、皿数が10以上あるので、「全部は飲みきれないよ...」と懸念を口にすると、
マッチングワイン1人分を2人でシェアして飲んでもOKと言われました。
これは嬉しい。ということで、一人分85ユーロをシェアする事に。
ただし、それぞれのワインを2つのグラスに分けて注いではくれないので、
シェアの場合はいわゆるまわし飲みになります。
我々は一人がまず半分くらい飲み、二人目が残りを飲むという方式にしました。


こちらはコース突入前のカヴァ。
ああ、写真を見て記憶が甦るだけで心躍ります。
ここから先は、ウダウダと書くよりも、写真でお楽しみください。


一杯目のカヴァと共に間もなく運ばれてきたのは、「世界」と名のついたこちら。
一口大の宝石のようなかわいらしいそれぞれが、世界5各国のスパイスを用いて創出されており、「食べながらどこの国か当ててみて」との課題付きでサーヴされました。
ちなみに、奥のオレンジのが日本。味噌風味でした。


続いてやってきたのは...


盆栽。
にぶら下がった、キャラメライズドオリーブ。


キャラメルコートされ甘いのですが、巻いてあるアンチョビからにじみ出る塩気とのコントラストが絶妙です。
いや、この演出はカンロカらしい。
この後の皿のプレゼンテーションも、随所に和のテイストが窺えます。

続いて以下の3品が同時に登場。

グレープフルーツとごまの風味のジュースが詰まったボンボン。
見た目チョコレートです。噛む瞬間、わくわくします。

アーティチョークオムレツ。
大きな白い皿に謙虚しかし確かな存在感を示すこの一口。
まろやか、でもアーティチョークの味しっかり。

えびせん。無類のえびせん好きの私には嬉しい。
でもこの網状のベースは柔らかく繊細で、優しく持たないと崩れてしまいます。



続いてやってきたのは、トリュフ兄弟。


岩の中から出てきたのは...


ブラックチョコレートトリュフ。
演出もにくい。

トリュフブリオシュ。
見た目の通り、要はトリュフ饅頭。もちもち皮の中に、濃厚トリュフクリーム。
うむむ、期待通り、カンロカやるな... この辺でもう既にそう思わせてくれます。


ここまでが、カヴァをお供にサーヴされたアミューズブーシュと認識しております。
既にお腹は十分満足しているとも思えるのですが...。

いよいよ、マッチングワイン付きの本ラウンドに突入です。

まずはパン。かごで何種類か持ってきてくれる中から選びました。
Traditional と称されるシンプルなのと、トマトのブリオシュにしました。

以下、長くなるのでマッチングワインは割愛し、お料理のみを紹介します。
それぞれのお料理と共にどんなワインを飲んだかどうしても知りたい!
という方は、当方までお問い合わせください。

ベジタブルブロス、グリーンピース、オレンジのはマンゴー、赤いのはウニ、洋梨のダイスも入っています。


味付けは素朴ながら、プレゼンは春色が鮮やか。
ピーのしっかりとした歯ごたえが生きています。
巷のグリーンピースがピーの味と思っている庶民には衝撃です。

オリーブづくし。
オリーブのガスパチョ、ムース、フリッター、オリーブアイスクリーム、オリーブオイル付きトーストなどが一皿にまとまっています。

これでもか!という程、オリーブてんこ盛りの一皿ですが、
パーツによってしっかり風味が異なるので、さすが飽きさせません。


ホワイトアスパラガスのヴィエネッタ。
まさにあのアイスのヴィエネッタ。チョコレートの代わりはトリュフ。

そこはかとない甘みはしっかりホワイトアスパラ。
この発想とプレゼンテーションは、まさにカンロカの真髄。
こんなに「美しい」ものを食べたことがない。
この一品で完全にKOされました。

えび一尾。みそのジュースにさざ波を模した泡、プランクトンのケーキ。


これってもう完全に懐石の世界では。
日本人はその奥ゆかしさを感受する一皿だが、外国人にはまったく違う印象の料理に映るのだろうか?

続いて、オイスター。ジビエのオランデーゼソース。
お皿もこのために用意されたのか、本当に牡蠣を食べるよう。


ソースというよりクリームは濃厚で、味わい深いです。
上にかかっているのはまたしてもトリュフ。

マッチングワインももったりと深い、特に合う逸品でした。




シーブリームにエンダイブとシトラス。




黒いお皿に魚の白、鮮やかな黄色と赤のシトラスソース。
これまたプレゼンテーションが光ります。
前のジビエのまろやかさと対照的な、さわやかなキック。


次。イベリコ豚!
リースリングベースの柑橘系ソースです。


まるで北京ダックのようなポーション。
ゼリー状のマンゴー、メロン、赤かぶが、豚の脂身を中和する役割を果たしています。
これは率直に美味しい。食べながら、笑いが止まりませんでした。
最後にお皿の上にある赤い花びらのようなものでお口直しを、
とお店の方からのアドヴァイスがありました。確かにさっぱり。




赤ボラのポーチ。





このお料理は2011年のマスターシェフに出てきましたが、
当時は黄色(サフラン)のみだったニョッキが3色になっていたりと、進化を遂げているようです。
お魚だけど赤ワイン。ソースによく合います。


続いて、霧に覆われるようにやってきたのは...


トリュフのスフレ。


もはや説明の必要もないでしょうが...
トリュフのスフレです。中は濃厚ムース上のトリュフ。
そしてそれを取り囲むのが、歯ごたえたっぷりの肉厚トリュフのスライス。
トリュフって、こんなに大量摂取して良いものなんでしょうか...。


もはや贅沢に身体がついてゆけなくなりつつあるここで一端化粧室休憩。
ワインもだいぶいただいているので、自分の足取りを確認するように、
周囲のテーブルを見渡しながら、ゆっくり歩いてみる。
お一人様のお客さんもいれば、若い男性ばかりの4人組も。
さらに日本語の関西弁が聞こえるテーブルを素通り。

化粧室は一部屋のみ、レストランの雰囲気にしては、質素で簡易的なものでした。
シンプルで良いっちゃ良い。そして、全館通してバリアフリーです。


席に戻って間もなく出てきたのがこちらの逸品(一品)。
ラムのグリルと、sweatbreads (シビレ:調べると膵臓やら胸腺やらに当たるらしい)、ナス。


この、ナスの上に乗っている赤いものが、sweetbreads なんだそうです。
初めて食べました。モチっとした食感で、後を引く美味しさです。
もう一個欲しい!


そして、いよいよメインのメインイベント突入。
出てきたのはこちら!
 
トリュフ。またトリュフです。おーまいが。
トリュフのリゾット。

見よこの色つや。
実はこれ、ナッツアレルギー対応の特別メニュー。
通常メニューでは鳩のお料理が来るはずだったようですが、むしろハッピー↑です。
とにもかくにも、トリュフ。米に絡まるトリュフ、ジュース、
そして散りばめられたスライストリュフ。
もう一体どうして良いものか。
この数時間で、一生分に値するトリュフを摂取したことうけあい。


メインのお料理コースはこれにて終了。
いよいよお楽しみのペイストリーシェフ三男によるデザートに突入です。


一品目はアイスクリーム。バルサミコ酢が効いており、中にはライチの果肉。
お口直しにふさわしいさわやかさ。



デザート2品目は、リンゴ。

ではなく、これは飴細工です。
ふわふわの綿菓子に乗って。
見た目にも美しくおいしい。このプレゼンも、カンロカを象徴するスタイルです。

中から出てくるリンゴクリーム。
外のキャラメルリンゴがかなり甘いので、中のクリームはあっさり。


少し時間が空いて、運ばれてきたオーラスのデザート。
きたーー!!


私の大大大好物のドルセデレチェ(ミルクを煮詰めた甘いキャラメル)にヤギミルクのクリームたっぷり、甘さとのコントラストにグァヴァが添えられています。

波打つお皿は、表面をスプーンを滑らすと、カウベルの音を奏でます。
視覚、聴覚、味覚に訴えるトリプルパンチ。

これは、2011年のマスターシェフで出て来た一皿で、是非食べたかったもの。
135ユーロのコースにあるのをメニューで見ましたが、
165ユーロのコースには入っていませんでした。
しかし、165ユーロのコースの最後のデザートがナッツ入りだったようで、
幸運にも差し替えられてこれが登場するという嬉しい大団円!

あ〜、幸せ!!

お料理はもちろん素晴らしかったのですが、それと同じくらい if not more、感動させられたのがワイン。
ソムリエ次男セレクトのマッチングワインは大正解でした。
何がすごいって、ワインが本当にシームレスにお料理とマッチする。
過去にもマッチングワインと共にお料理をいただいたことはありましたが、
「うん、まあ合うっちゃ合うね」という程度の感想しか持てないでいたワイン素人。
ここのは、ワインに詳しくない我々も確実に「ワインと料理が融合・一体化している」と認識できます。
食事の終盤にソムリエ次男がテーブルを訪ねてきてくれたので、
ワインに心底感動しきった旨をアピールしました。
繰り返しになりますが、それぞれのお料理と共にどんなワインを飲んだのかどうしても知りたい!という方は、当方までお問い合わせください。


デザートの後、とどめにプティフールのワゴンがやって来ました。
既に舌もお腹も脳も大満足しきっていましたが、せっかくなので何品か選択。
コーヒーもいただきました。



会計時、今日食べた全てのお料理とワインのリストをいただきました。
良いお土産になりました。今もそれを見ながら記事書いています。
ちなみに、プティフールも食べきれず、お土産にしました。


1時前から食べ始めて、お店を出たのは夕方5時を刻もうという頃。
まだまだ陽が高い道を、また歩いて駅まで戻りました。



ハーフマラソン完走の素晴らしい報酬になりました。
至福のひとときを終えた帰り道は、20代の頃、とにかく当てもなくお金を貯めようと、サラリーマンとバイトを掛け持ちして休みなく働き、電車代を惜しんで歩いたり、少しでも安く買うためにスーパーを何軒もはしごしたり(今もやるけど)していた自分を思い返し、今日一食にこれだけの投資ができたことに「自分も随分良いお金の遣い方ができるようになったな」としみじみ考え、感慨深いものがありました。

またカンロカに食べに行きたい。
その一方、この素晴らしい思い出を最後にやめておいた方が良いのか?
正直迷うところです。
もし再訪して、「前の方が良かった」と失望したりすることは避けたいので...。
こんなお店に限って、そんなことはないと信じたいけどね。

しかし、バルセロナの記憶は、すっかりこのカンロカ experience に持って行かれ、
振り返れば、マラソン?ああ、走ったねそういえば...。




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