最近、私と家人の誕生日がまとめてあったため、お祝いを兼ねて久々の外食。
L'Atelier De Joel Robuchon へランチへ出かけた。
ロブションは東京でも何度か訪問を試みたことがあるのだが、
なんだか敷居が高くて未遂に終わっていたお店。
まあ、敷居が高いのはロンドンでも同じなのだが。
週末のランチ。何週間も予約取れないのでは? と懸念したものの、
グラウンドフロアのカウンター席は前日にネットであっさり予約完了。
予約のお陰か、視界を遮るものなく厨房の中の様子が伺える席だった。
こういうの珍しくて楽しい。
カウンター越しに給仕係がとソムリエがいて、料理やワインをサーブしてくれる。
まずシャンパンでも...、といきたいところだったが、ちょっと値が張ったのと、料理に合うワインが一緒に出てくる3コース(つまり、プリフィクスのスターター、メイン、デザートの3皿+それぞれにマッチするワイン計3杯)を頼むことにしたため、しょっぱなからシャンパンでぐでぐでになるのを避けるため、食前酒はフランス産赤ワイン。
ヘッドソムリエが出てきて目の前で注いでくれる。
たくさんある中から、一番お値打ちなものを選んだが、フルーツ感が強く、さわやかで十二分に美味しい。
パンは3種類。田舎風の素朴な黒パン、白パンと、レーズン系のフルーツが入ったもの。
どれも香ばしくて好み。ただ、後を考え食べ過ぎ注意のため控えめに。
ハロウィーンの季節柄、ショーケースの中のカボチャの飾りも美しい。
スターターの前に、L’AMUSE-BOUCHE (前々菜)。
目の前の厨房にたくさん小さなグラスが置かれているのが見えていた。
見た目プリンに泡が乗ったような感じ。
シェフから「層を全部すくって一緒に食べるべし」との指示付き。どれどれ。
こ、これは...。
下の層がフォアグラなのは味でわかるが、赤褐色の中間層はポルトとカプチーノ。
濃厚なフォアグラと、ややツーンとした酸味のアクセントが良く合う、これまでに食べた事のない不思議なフレイバー。
そして、上層の泡と下層のモイストなフォアグラが融合し、口の中でとろける食感はまさにヘヴンリィ。
食前酒のフルーティなワインにも良く合うわ。
その後、引き続き食前酒を楽しみつつ、目の前のパンの誘惑と闘いながら、スターターの登場を待つ。
こちらは私が頼んだ L’ŒUF DE POULE en velouté d’aubergines et saveur Ibérique (半熟卵とクミン風味ナスのカレー、イベリコ豚のグリル添え)。
とりあえず、自分の好きなものが一皿にまとまっているので選んだ。
マッチングワインは南アフリカの白。ワインは全てヘッドソムリエが目の前で用意し、カウンター越しにサーブされる。
覆いのネットの下から現れる卵の黄色と白、イベリコの赤が色鮮やか。
半熟卵はまろやかさと、決して主張しすぎないカレーのスパイス、さらにイベリコの塩加減と食感が三位一体となって織りなすハーモニーはディヴァイン。
見た目にも秋らしくて良し。
こちらは、アレルギー持ちの家人が、限られた選択肢の中から選んだカボチャのスープ。
お味のほどはわからぬが、黒いお皿に黄色が映えるプレゼンテーションはシックかつ豪華。
引き続き、食前酒の残りを楽しみつつ、厨房を眺めて次の皿を待つ。
時々、ウェイターが上司っぽいスタッフに裏に呼ばれて小言を受けているようだ。
また、厨房からは上の支持に「イエス、シェフ」と下っ端の返事が聞こえてくる。
キッチンとサービスの緊張感が伝わってくる。
メインディッシュは L'EPAULE D’AGNEAU confite (ラムのコンフィとスパイスの効いたフィリング、フォンダンポテト、緑のサラダ)。
ラムは中までしっかり火が通っていながら、ジューシー、モイストかつテンダー。
フィリングがエバーソースライトリー少なく、スパイスも弱かったのは個人的には嬉しい誤算で、ラムの肉の自然な風味を堪能できた。
肉ジューと強すぎないミントソースとの相性も抜群。
フォンダンポテトもパーフェクトリークックト。
マッチングワインはオーストラリアの赤。品種忘れてしまった。
こちらは家人オーダーのビーフのワインソース、ニンジンとコンテ(熟成チーズ)のカネロニ LE PALERON DE BŒUF braisé au vin rouge et cannelloni de carottes gratiné au comté。
マッチングのフランスワインに超合いそう...。
ここまで来るとだいぶお腹も膨らみ、さらにワインも赤白合わせて3杯空けているので、既に相当良い気分になっている。
まだデザートがあるのだが、店側も客のお腹の状態を考慮してか、はたまた単にカウンターに新しい客が着席し忙しくなったからか、いい具合に間を取ってくれる。
ちなみに、スターターとメインは最初に同時に注文したが、デザートはメインを食べ終わった後にオーダーできる点が気に入った。
私の選んだデザートは、LA RELIGIEUSE une délicatesse au caramel, une touche croustillante et glace à la vanille (トフィークリーム入りシューとバニラアイスクリーム)。
割としっかり目のシュー皮のサクサク感良し。クリームはどっしり濃厚。
店のロゴ入りのチョコレートと金箔の飾り、プレゼンテーションにアテンショントゥディテールが光る。
バニラアイスもビューティフリーメイド。
マッチングワインは、初めて見るアルゼンチン・メンドーサの白。メンドーサといえば赤しか思い浮かばなかったので、白が出てきたのは意外。甘めでも重たすぎないデザートワイン。
しかし、甘いデザートにはコーヒーが欲しい小市民。
この後、酔い覚ましを兼ねてスタバへ立ち寄った(笑)。
こちらはアレルギー持ちの家人のために出されたメニューにはない特別デザート。
見た感じ、チョコレートムースのようだが、これまた赤を効かせたプレゼンテーションがお洒落感&高級感をプラス。ムースのチョコは2種。
もうお腹いっぱい。でも、どこまでも心地よく幸せな満腹感。
我々が頼んだのは、前述の通り、ランチ3コースにそれぞれマッチングワインが付くメニューだったが、他に同じ形態の2コース、4コースメニューもあった。
初めてのお店でオーダー前にポーションがわからなかったが、終わってみれば2コースではなんか物足りなかっただろうし、4コースだと過剰に満腹&ベロベロになりそうなので、3でちょうど良かったと思う。
我々に遅れて隣の席に着席したイギリス人たちは、果敢に4コースに挑んでいた。
マッチングワインが付いて、正直意外なほどお値打ちだった。
フレンチは正直苦手な部類なのだが、このシックな雰囲気の中、贅沢な気分でこれだけ食べられるのであれば、今回のような記念日には申し分ないお店だった。ハッピリー再訪する。
※ 本記事内に見られるカタカナ英語表現は、我が崇拝する MasterChef Professional UK の Michel Roux, Jr. にあやかって借用させていただいているもので、決して英語かぶれの日本人のオリジナル文面ではございません。
L'Atelier De Joel Robuchon へランチへ出かけた。
ロブションは東京でも何度か訪問を試みたことがあるのだが、
なんだか敷居が高くて未遂に終わっていたお店。
まあ、敷居が高いのはロンドンでも同じなのだが。
週末のランチ。何週間も予約取れないのでは? と懸念したものの、
グラウンドフロアのカウンター席は前日にネットであっさり予約完了。
予約のお陰か、視界を遮るものなく厨房の中の様子が伺える席だった。
こういうの珍しくて楽しい。
カウンター越しに給仕係がとソムリエがいて、料理やワインをサーブしてくれる。
まずシャンパンでも...、といきたいところだったが、ちょっと値が張ったのと、料理に合うワインが一緒に出てくる3コース(つまり、プリフィクスのスターター、メイン、デザートの3皿+それぞれにマッチするワイン計3杯)を頼むことにしたため、しょっぱなからシャンパンでぐでぐでになるのを避けるため、食前酒はフランス産赤ワイン。
ヘッドソムリエが出てきて目の前で注いでくれる。
たくさんある中から、一番お値打ちなものを選んだが、フルーツ感が強く、さわやかで十二分に美味しい。
パンは3種類。田舎風の素朴な黒パン、白パンと、レーズン系のフルーツが入ったもの。
どれも香ばしくて好み。ただ、後を考え食べ過ぎ注意のため控えめに。
ハロウィーンの季節柄、ショーケースの中のカボチャの飾りも美しい。
スターターの前に、L’AMUSE-BOUCHE (前々菜)。
目の前の厨房にたくさん小さなグラスが置かれているのが見えていた。
見た目プリンに泡が乗ったような感じ。
シェフから「層を全部すくって一緒に食べるべし」との指示付き。どれどれ。
こ、これは...。
下の層がフォアグラなのは味でわかるが、赤褐色の中間層はポルトとカプチーノ。
濃厚なフォアグラと、ややツーンとした酸味のアクセントが良く合う、これまでに食べた事のない不思議なフレイバー。
そして、上層の泡と下層のモイストなフォアグラが融合し、口の中でとろける食感はまさにヘヴンリィ。
食前酒のフルーティなワインにも良く合うわ。
その後、引き続き食前酒を楽しみつつ、目の前のパンの誘惑と闘いながら、スターターの登場を待つ。
こちらは私が頼んだ L’ŒUF DE POULE en velouté d’aubergines et saveur Ibérique (半熟卵とクミン風味ナスのカレー、イベリコ豚のグリル添え)。
とりあえず、自分の好きなものが一皿にまとまっているので選んだ。
マッチングワインは南アフリカの白。ワインは全てヘッドソムリエが目の前で用意し、カウンター越しにサーブされる。
覆いのネットの下から現れる卵の黄色と白、イベリコの赤が色鮮やか。
半熟卵はまろやかさと、決して主張しすぎないカレーのスパイス、さらにイベリコの塩加減と食感が三位一体となって織りなすハーモニーはディヴァイン。
見た目にも秋らしくて良し。
こちらは、アレルギー持ちの家人が、限られた選択肢の中から選んだカボチャのスープ。
お味のほどはわからぬが、黒いお皿に黄色が映えるプレゼンテーションはシックかつ豪華。
引き続き、食前酒の残りを楽しみつつ、厨房を眺めて次の皿を待つ。
時々、ウェイターが上司っぽいスタッフに裏に呼ばれて小言を受けているようだ。
また、厨房からは上の支持に「イエス、シェフ」と下っ端の返事が聞こえてくる。
キッチンとサービスの緊張感が伝わってくる。
メインディッシュは L'EPAULE D’AGNEAU confite (ラムのコンフィとスパイスの効いたフィリング、フォンダンポテト、緑のサラダ)。
ラムは中までしっかり火が通っていながら、ジューシー、モイストかつテンダー。
フィリングがエバーソースライトリー少なく、スパイスも弱かったのは個人的には嬉しい誤算で、ラムの肉の自然な風味を堪能できた。
肉ジューと強すぎないミントソースとの相性も抜群。
フォンダンポテトもパーフェクトリークックト。
マッチングワインはオーストラリアの赤。品種忘れてしまった。
こちらは家人オーダーのビーフのワインソース、ニンジンとコンテ(熟成チーズ)のカネロニ LE PALERON DE BŒUF braisé au vin rouge et cannelloni de carottes gratiné au comté。
マッチングのフランスワインに超合いそう...。
ここまで来るとだいぶお腹も膨らみ、さらにワインも赤白合わせて3杯空けているので、既に相当良い気分になっている。
まだデザートがあるのだが、店側も客のお腹の状態を考慮してか、はたまた単にカウンターに新しい客が着席し忙しくなったからか、いい具合に間を取ってくれる。
ちなみに、スターターとメインは最初に同時に注文したが、デザートはメインを食べ終わった後にオーダーできる点が気に入った。
私の選んだデザートは、LA RELIGIEUSE une délicatesse au caramel, une touche croustillante et glace à la vanille (トフィークリーム入りシューとバニラアイスクリーム)。
割としっかり目のシュー皮のサクサク感良し。クリームはどっしり濃厚。
店のロゴ入りのチョコレートと金箔の飾り、プレゼンテーションにアテンショントゥディテールが光る。
バニラアイスもビューティフリーメイド。
マッチングワインは、初めて見るアルゼンチン・メンドーサの白。メンドーサといえば赤しか思い浮かばなかったので、白が出てきたのは意外。甘めでも重たすぎないデザートワイン。
しかし、甘いデザートにはコーヒーが欲しい小市民。
この後、酔い覚ましを兼ねてスタバへ立ち寄った(笑)。
こちらはアレルギー持ちの家人のために出されたメニューにはない特別デザート。
見た感じ、チョコレートムースのようだが、これまた赤を効かせたプレゼンテーションがお洒落感&高級感をプラス。ムースのチョコは2種。
もうお腹いっぱい。でも、どこまでも心地よく幸せな満腹感。
我々が頼んだのは、前述の通り、ランチ3コースにそれぞれマッチングワインが付くメニューだったが、他に同じ形態の2コース、4コースメニューもあった。
初めてのお店でオーダー前にポーションがわからなかったが、終わってみれば2コースではなんか物足りなかっただろうし、4コースだと過剰に満腹&ベロベロになりそうなので、3でちょうど良かったと思う。
我々に遅れて隣の席に着席したイギリス人たちは、果敢に4コースに挑んでいた。
マッチングワインが付いて、正直意外なほどお値打ちだった。
フレンチは正直苦手な部類なのだが、このシックな雰囲気の中、贅沢な気分でこれだけ食べられるのであれば、今回のような記念日には申し分ないお店だった。ハッピリー再訪する。
※ 本記事内に見られるカタカナ英語表現は、我が崇拝する MasterChef Professional UK の Michel Roux, Jr. にあやかって借用させていただいているもので、決して英語かぶれの日本人のオリジナル文面ではございません。
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