病院の食堂で朝食を摂る入院患者たち。
病院4日目。
午前から、フィンランド人と、現地コーディネーターのイギリス人が、2人で術後患者のご自宅訪問インタビューに出かけると言った。
私としては、炎天下の外出よりは室内にいられる方が有り難かったので、病院に残り、入院患者のインタビューをすることにした。(病院も冷房ないけど、外よりマシ)
患者はほとんど60を過ぎた年配の方ばかり。本当に、栄養不足で白内障を発症するわりには、年をとっても足腰しっかりして元気な人が多い。
経理の男性職員が通訳でついてくれたが、私が英語で質問するのを訳する時、患者の現地語を英語に訳す時、明らかに訳にバイアスがかかっているのが空気から伝わってくる。
まあ仕方ない。『内部の人間による通訳』を、リサーチの limitation としてレポートに記述する。
昼前にはこの作業が終了。財務担当の職員にP/Lの細かい点を質問していたが、まだ外回り組みが帰ってくる様子がない。
PCを使って資料をまとめようかな、と言うと、ノートパソコンを貸してくれた。かなり遅いけど、インターネットも使えるように、何て言うの、あのUSBの穴に差し込む式のネット接続ツールも貸してくれた。さらに空室を一室あてがってもらい、私だけの為に巨大扇風機もまわしてくれ、一人オフィスができあがった感。しばし、VIP待遇に酔う。
少々遅いランチの後は、入院患者らも帰ってしまったし、スタッフインタビューも済んだので、病院内で事務作業をして過ごすことにした。
それにしても暑いので、インドの国民ドリンク(?)なのか、みんな飲んでいるスプライトを飲む。普段、こういう甘い炭酸は滅多に飲まないが(コーラゼロは例外)、郷に入ればナントカっていうか、インドの地で飲むと、なんだか妙に美味しく感じる。
病院の裏、泊った部屋のバルコニーから。
午後まとめた情報を元に、即席プレゼンを作成し、夕方病院のトップとシェアした。
こういうちょっとしんどい作業を、フィンランド人が全部やってくれるので助かる。
暑さのせいでぐだぐだと昼寝(夕寝?)した後、陽が暮れるとまた屋上へ。
昨晩同様、真っ暗な中で、病院幹部と一緒に飲んだ。
ビールのおつまみとして出される、顔くらいの大きさのエビせんみたいなのが、たまらなく美味しい。ビールのために作られたんじゃないかと思うくらい。(実際そうなのか?)
今日は酒の席で、国の歌を歌ってとリクエストがあった。
フィンランド人が、なんかフォークみたいなのを歌った。私が好きなロシアのフォークにちょっと似ている。
インド人は、いかにもインドな、踊るマハラジャでかかってそうなふにゃふにゃした歌を歌った。
日本人の私は、この流れだとJ-POPより演歌か... と判断し、八代亜紀と迷った挙げ句、石川さゆりを歌った。『天城越え』は、アカペラではちょっとキツそうだったので、『津軽海峡冬景色』を歌った。これが、思いの外好評で、これは演歌で...と説明したところ、J-POPのリクエストがあったので、モー娘。の『青空がいつまでも続くような未来であれ』を歌った(マイナ〜 :p)。
ここまで来ると、もう食べ物のどうこうはあまり気にならなくなっていた。
3日目以来、怒濤の勢いでお腹を壊しまくっていたが、もう食べてしまっているから今更どうしようもない。どうせ壊すなら食べて壊してやる、みたいな。
生野菜とコップの水は避けているものの、コップのビールには抵抗できず、飲む。アルコール殺菌作用に期待しつつ...。
これが病院で最後の夜だった。楽しい宴だった。
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