2010年10月18日月曜日

DAY 25: チリ共和国大統領来校

朝 一番で先々週登録した近所の病院で子宮がん検診を受ける。診察台に乗り、女医が突然、「イギリスで何してんの?」「あんた、結婚してんの?」なんて私的な 質問をし始めたかと思うと、こちらが油断した隙に力ずくというか、かなり体育会系の勢いのある検診が始まる...。他愛のない質疑応答をするのは、話をし ていないと暴れたり叫んだりする患者がいるからだとか。無理もない...。

2週間程で結果が自宅に郵送されてくるらしい。

以上余談。

本日のメインイベントは、チリ共和国大統領 Sebastián Piñera Echenique 氏の来校。我が LSE にてトークイベントが開催された。

LSE では毎日のように Public Lecture という、一般の人も入れる公開講座みたいなのが、構内のシアターでいくつも開催されている。ほとんどはチケットもいらない、誰でも入れるものだけど、今回 のように VIP やセレブがやってくる場合、1週間前くらいからチケットの配布がある。それでもだいたい無料。

http://www2.lse.ac.uk/publicEvents/eventsHome.aspx

私はイギリスにやって来て間もない頃にこのイベントを知り、チケット配布開始日は真っ先に受け取りに向かった。その時はまだたくさんチケットが残っているようだったけど、後から聞いたらあっという間にはけてしまったらしく、行ったらなくなっていたという人も多数。

座席は早い者勝ちだとチケットに書いてあったので、6時半からのイベントに合わせ6時頃会場へ向かうと、既に会場はほぼ埋まっていた...。しまった。真ん中あたりの良い席は、いつから並んでいたのか、チリ人学生に埋め尽くされている。


大統領は30分強遅れて到着した。立って話しているのがそう。

彼はハーバードにて経済学の PhD. を修めたらしく、若干なまっているが英語も流暢。エリートなのね。

トー クはまずこの数十年のチリの政治的/経済的状況を振り返り、自分が就任してこの先のチリの見通し、目標を掲げるところから開始。民主主義を取り戻し確立さ せること、政治・経済力の強化、貧困の撲滅、全ての国民に平等な機会を与えること(超直訳な感じだがご容赦)に力を注ぎ、目下の急務は雇用の創出と教育の 充実と教育を受ける機会の平等化。1,000,000 のきちんとした仕事(decent jobs)を作り出すと言っていた。なんか、東アジアのどこぞやの島国の総理も同じようなこと言っていたな。これら目標はすでに着実に成果を上げており、 GDPはどんだけ上がって、FTAも何カ国と締結して...、と数字を列挙。チリは地理的に世界から隔離されている(シャレじゃなく)、というのは本当。 しかし経済の開放で世界との繋がりを強化していくぜー!と訴える。

そ してハイライトは、先週のマイナーたちの救出。大統領自ら現場を訪れ、救出されたマイナーたちと歓喜を分ち合う様子が動画で紹介され、会場の盛り上がりは 最高潮。中央を陣取っていたチリ人たちからは大拍手が巻き起こった。今回の救出は、アメリカ、オーストラリア、チリの3国のどの技術を利用するかから始 まったらしいが、結局はチリの技術とマンパワーで大成功に終わったこともまた大統領の誇りとなったようだ。

一時間ほどの講演を終え、大統領は客席の間の通路を通って去って行った。全体として、政治プロパガンダ的な印象も受けなくはなかったが、何より笑いも取れる楽しいトークで気持ちが良かった。

外 に出ると、開演前からちらほら集まっていたデモ隊が、「マプーチェ(チリの先住民族)の地位向上」(?)を求めて大声を張り上げていた。マプーチェのこと は、2008年に某NGOの活動に参加しチリを訪れた際に知ったが、歴史的にいろいろと政治に翻弄され虐げられて来た過去があるらしい。マプーチェの市民 運動団体の代表とも一緒に飲んだな、そういえば。


3年弱経ってここでまたマプーチェと再会するとは。懐かしい。

次は11月にボリビアの副大統領だかが来校するようなので、またチケットを取って行ってみる。

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