2010年10月2日土曜日

DAY 8: 開発学へのいざない

今 日は終日、DESTIN (開発学部)の Introductory Lectures みたいなのが開催され、必須ではないながら参加してみた。正直なところ、私のフォーカスは開発学(たとえば途上国の発展とかその支援とか)ではないので、 興味の対象外といっちゃそうなのだが。知識レベルの甚だしい低さを補うべく挑んでみたが、結果として自信喪失につながるだけだったので、終わってみれば失 敗だったのかなと感じなくもない。少なくとも「勉強しなくては」という意識を植え付けられたことが収穫と言えよう。

一 つ目の講義で、LSEの卒業生が現在イギリス支部長を勤めているというNGOを代表してプレゼンをしに来た。プレゼンは、"extreme poverty" (「超貧困」みたいな?)に関するもので、アフリカの貧困の中暮らす人々の、特に女性の声を集めまとめてあったり、英国にて販売される消費材 (例として食べ物や衣類)の製造元を遡って行くと、途上国の農園や工場で働く子供の労働者に辿り着く、みたいな内容がドキュメンタリーっぽくまとめられて いた。そして、インフラが整わない所に物資の寄付をしても届かないし使われないように、ニーズに見合う援助の重要性が説明された。以前に参加した日本の NGOでも似たようなマテリアルを目にしたのを思い出した。

こ の団体、特に英国支部に限っては、大手企業や団体、学校等に対しこのプレゼンを行い、認知度向上と途上国支援への協力の要請を仰ぐのが主たる活動と説明が あった。Q&A でパキスタン人の学生が、「自分は貧困が身近にある国から来ているが、先進国内でこうしたプレゼンをすることで一体何の助けになるのか?」という、かねて より私も抱いていた疑問をぶつけてくれた。NGOや慈善団体の活動は、ともすると自己満足で終わる危険性を少なからず孕んでいると思う。こうした団体を通 じて募金をしたりいらなくなったものを寄付したりする個人はなおさら。金銭的または物質的な支援を仰ぐ為に、先進国の各団体へのプロモーションは全く意味 がないとは言わないが、果たしてその思惑がどれほどの成果を生み、実際問題パキスタンの貧困層にとってどれほどの助けになっているのか、具体的な数字が見 えてこない。援助の現場に入れば見えるものなのか?今日来た担当者はプロモーションの専任なので、具体的な数字をもって回答はしてくれなかったが、答えと しては、ピンポイントで結果に繋がらない事への不完全燃焼は拭いきれない様子だ。所変わればプレゼンのメッセージの内容も変えて訴えかけねばならない、と いった答えにならないような回答でこの質問は幕を下ろした。

午後は経済援助に関してもう少し理論的なのと具体的な講義があった。
以下、かなりざっとまとめられた理論のノート*****************
国家の形成/発展の為の支援における問題点:支援受ける側の国家組織が未熟なため機能していない、会計基準や報告システムが整っていない、援助が官僚やofficialsによりパクられる。
よっ て、支援する側が取る手だて:国の隅々まで援助が行き渡るようなチャンネル確保、国際NGO等国家以外を通したデリバリー、契約コンサルタントにより設立 する Project Implementation Units (PIUs) を介したデリバリー、他国家組織の信頼できるコンタクトの確保
主 たる問題は、受け取り国家が援助を会計報告しきれないこと。送る側も受け取る側も、援助額や内容、フローを良くわかっていないから。これにより起こる問題 は、援助の行き届き方や公正を管理しきれない、いつ何の援助が必要なのか優先順位を付けられない、援助の行き来する国家間の会計基準に統一性がないといち いち面倒、など。
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もうひとつ、具体的な講義のほうは、用語がまず理解できず、これからwikiるところから始まるため掲載不能。


 LSE図書館の一角にはクッションが置かれ、半寝転がって昼寝。

まだ本格的な授業が始まらないとはいえ、登録やらオリエンテーションやらでかなりばたばたした一週間がやっと終了。今朝は起き上がるのがやっとなくらいの疲労感...。これは体力勝負になること必須。睡眠と食生活から気を遣わないと、日中眠くなっている場合ではない。

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